2017年6月 2日 (金)

Big Friday Jazz Live ~ 浅井翔太トリオ at イオンモール熱田

プレミアムフライデーとなる5月26日は仕事の関係で磐田市に出張。帰りの新幹線の中で、プレミアムフライデーのイベントとして、Big Friday Jazz Live という名前で浅井翔太トリオがイオンモール熱田で無料ライブを行うことを知りました。

このトリオはオルガン 平光広太郎、ギター 原努、ドラム 浅井翔太という編成ですが、平光さんがオルガンを弾くのを聴いてみたいとずっと思っていたので、会社帰りにイオンモール熱田に立ち寄ることにしました。

会場に到着したときには既に、演奏ははじまっていました。1階の少し広いスペースに椅子が20席ほど用意されており、買い物途中の家族連れや、おばさんたちが熱心に演奏を聴いていました。曲はビートルズのDay Tripper 、平光さんがこの曲を弾いているのを聴くのは初めて。ハモンドオルガンの音色が結構ポップな雰囲気を醸し出しています。原さんのギターのフレーズはきっちりジャズっぽいのに明るくて楽しい感じ。曲はスタンダードの You'd Be So Nice To Come Home To、Body And Soul と続きます。オルガンの心地良い音色はかなり大きなレスリー社製?のスピーカーから出ていました。このスピーカーは重さ50Kgくらいあって真空管を使っている60年代製だとか。柔らかで暖かな音は真空管のせいでしょうか。

多くの人が集まるスペースでのライブで見ていて楽しいのは子供たちの存在で、今回も3歳くらいの女の子が手をたたきながら曲に合わせてピョンピョン跳ねています。 ライブの楽しさが彼らの様子から伝わってきます。

最後の曲は Close To You でしたが初めて聴いたオルガントリオの演奏。とても素敵でした。1ステージが30分と短かったは残念でしたが、チョット得した気分になるプレミアムな金曜日になりました。

Bigfriday
浅井翔太トリオ(オルガン 平光広太郎、ギター 原努、ドラム 浅井翔太)

2017年5月26日 イオンモール熱田 にて

2017年5月22日 (月)

天晴れ! 大なごやツアーズ ~五色園の巻

スタッフの方とガイド役の大竹さんにお礼を言って五色園を後にしたのが12時20分位だったと思います。その僅か3時間半後にはその日の記録写真がメールで送られてきました。スタッフの方の手際よさに感心。

今回の大なごやツアーズ「幻のコンクリート仏師・浅野祥雲の真実に迫る~宗教テーマパーク・五色園を巡る~」と題されたこのツアー、知ったのはTwitterで大竹さんのツイートを見つけた数日前のこと。少し暑かったけれど天候にも恵まれ、非常に楽しいツアーになりました。何よりも、浅野祥雲 研究家の大竹敏之さんの解説を聞きながらコンクリート人形を見学するという試みは名古屋ならでの取組みだと思いました。

ツアーでは2時間をかけて園内の祥雲作品を探索するというもの。おそらく70体位の作品に出会えたと思います。この日は六角堂内に収められた秘仏も特別公開。写真撮り放題、作品に触れ放題、加えて秀逸な大竹さんの解説が作品群にさらに彩りを添えます。その日はNHKの取材の方も来ていて、東海地方の夕方のニュースでこのツアーのことを流すとか。放映が楽しみです。

家に帰ってから大竹さんの「コンクリート魂 浅野祥雲大全」を読み直したのですが、自ら賛同者を募り、コンクリート人形の修復プロジェクトを進める大竹さんの浅野祥雲の作品に対する熱い想い(愛情)が伝わってきました。

大竹さん、大なごやツアーズのスタッフの方本当にありがとうございました。またの再会を楽しみにしています。

045ガイド役の大竹敏之さん

054親鸞聖人の像

064六角堂の扉を開ける大竹さん

085園内の山伏と一緒に記念撮影










2017年5月21日 (日)

「割烹 つるぎ」の事

三重県の尾鷲市に「割烹 つるぎ」という僕が大好きなお店があって、30年位前から尾鷲に行くときは通っていたのですが、たまたま昨日お店が閉店になった事を知りました。この3年位は尾鷲に行く用事も無く、「気持ちのいいご主人は元気かな」なんて時々思っていたのですが、お店が閉店になったと聞くと非常に寂しい気持ちになります。檜の一枚板の長いカウンタと小部屋が一部屋のお店で、歌舞伎役者みたいに目鼻立ちのしっかりした気持ちのよいご主人ときれいな優しい奥さんの二人で切り盛りされているお店で、地元で獲れた魚をいつも美味しく食べさせて頂いていました。僕が通い始めた頃は小学生だったお子さんたちをお二人で立派に育て、医師として成功した息子さんからは引退して一緒に暮そうと誘われている、なんて話を聞いたのが4年くらい前でした。

ネットで調べると「食べログ」の書込みに2015年4月の記事があったので閉店されたのはこの2年以内なのでしょう。お店では料理に合う全国の辛口の4合瓶の吟醸酒を供えていて、地元の旬のお魚とともに美味しく戴いていました。店の奥に水槽があり魚はお客さんが注文すると水槽から獲って調理するので新鮮そのもの。僕は鱧が大好きでよく「おとし」を作ってもらったのですが、お店の一押しはオコゼだと思います。深海魚ですごくイカツイ顔をしているのですが身は白身の淡白な味わいで、その割には口の中でうまみが広がります。深い所にいるオコゼの方が見た目赤色が鮮やかで、身のプリプリとした食感がたまりません。お刺身を戴いた後、ご主人が頭の部分で煮付けを作ってくれるのですがこれがまた絶品の一品。お酒が止まらなくなります。以前、お店ですごく大きな岩牡蠣があり、焼いてもらっている内に最終電車に乗り遅れた事がありましたが、これも懐かしい思い出です。

海の藍と空の青が一体となる美しい尾鷲は大好きな町です。ご主人と奥さんは今も尾鷲におられるのだろうか、それとも息子さんのところに引っ越したのだろうか、なんて考えながらまた一度尾鷲を訪れたいものだと思っています。

006尾鷲神社の大楠。

011「つるぎ」で戴いたオコゼの煮付け。




2017年5月 7日 (日)

初づくし ~ 今岡友美 & 中島美弥 Trio at Swing

この連休中、社会人になり家を離れていた息子2人が久しぶりに帰ってきました。父親としては一度、男3人でお酒でも飲みたいと思っていたのがようやく実現。5日の夕方に今池ガスビルの前で待合せをし、ピカイチでビールを飲みながら軽く腹ごしらえ。その後、名駅で友達と逢うという次男とは別れ、初めて長男と新栄のSwing に今岡さんとDear Blues のライブを聴きに行きました。19時40分頃、お店に入ったのですが、テーブル席はほぼ満席で、初めてカウンタ席に座りました。息子と一緒にJazzライブを聞くのは今回が初めて。お店の入り口近くの席に座っていた今岡さんと名古路さんに挨拶。ドラムの方のお名前を忘れてしまったのですが、初めてお会いする方でした。山下さんはその夜はバイオリンの高橋誠さんのグループでMr Kenny'sに出演しているとの事。

演奏された曲は何曲か曲名を聞き漏らしましたが、My Cherie Amour、This Can't Be Love、The Way We Are、Don't Let Me Lonely Tonight、Yardbird Suite、Be My Love、Everything Must Change、PS. I Love You、Jody Grind と続きました。音楽に詳しくない僕が言うのも何ですが、ドラマーが変わると曲のテーストも微妙に変化するようで、山下さんが器用なオールラウンドプレーヤーであるのに対し、その夜のドラマーさんは繊細にリズムを刻む方のように感じました。ピアノトリオでの演奏でも今岡さんが加わってからの演奏でも音に微妙な陰影が感じられ新鮮な印象を受けました。

ステージの合間に美弥さんと最近山下さんがYou Tubeで配信を始めたNMAP(New Music Arts Performance)の話をしました。今岡さんとDear Blues の映像もあり曲はJody Grind でしたが、ナディアパークのスタジオを借りて録音したのは1ケ月以上前のことらしい。映像は少し不安定でしたが音がすごく良かったので、このプロジェクトの今後の発展には注目です。

初づくしの最後はアンコールがチック・コリアのSpain だったこと。最初に今岡さんがアランフェス協奏曲の旋律を鍵盤ハーモニカで吹いてスタートした曲、途中のサビの部分は思わず舌を噛みそうになる早口言葉の連続でしたか見事にクリア。今岡さんがSpainを歌うのを聞くのは今回が初めてでしたが、とても楽しいSpainになりました。

今岡さんたちに挨拶をして店を出て、息子にライブの感想を聞くと今岡さんのど迫力のボーカルと素敵なピアノトリオの演奏に感心していましたが、一言「僕が普段聴いている音楽とは全然違う」Jazzライブの初体験に戸惑っている様子でした。さてさて次回僕が誘ったとき、彼は一緒にライブハウスについて来てくれるのでしょうか?To be continued.

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今岡友美 & 中島美弥Trio 

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Spain の導入部分を演奏する今岡さん

2017年5月 6日 (土)

オヤジの日

晴天の青空がこの日のすべてを語っていました。今年で5回目となる今池遊覧音楽祭を満喫する事が出来ました。この音楽祭に行ったのは今年で2度目です。昨年は晴天の下、りそな銀行前のストリートコーナーパラダイスに腰を落ちつけビールやら酎ハイやらをガンガン飲みながらブルースとお酒に酔いしれたのですが、昼間に飲むアルコールは予想以上に回りが速く、結局途中から記憶も飛び、最後まで演奏を聴くことが出来ませんでした。今年は昨年の反省を踏まえ、事前に今池遊覧音楽祭攻略作戦を立てました。作戦その1 今池の街に敬意を表してチケットを買う事。作戦その2 ストリートコーナーパラダイスでのpumpin'up the blues IMAIKE Sessionの情報を手に入れる事。作戦その3 1ステージにつき缶ビール一缶程度に止める事。作戦その4 アルコール類は商店街のテントで買う事。

結局、この作戦が功を奏しpumpin'up the blues IMAIKE Session (4組のブルースバンドの演奏)と、得三でのThe Souleels の素晴らしいライブを聴く事が出来ました。昨日の僕の足取りとその時の状況は以下の通り。

12時30分くらいに今池に到着。前売券をリストバンドと引き換えるためにボトムラインへ直行。既にアルコールを片手に街を徘徊する人たち多数。今夜の軍資金を確保する為にコンビニに行き、今池ガスビル内でトイレの場所を確認。りそな銀行前の花壇の一角に場所を確保。商店街のテントで冷やしきゅうりと缶ビールを購入し、演奏の開始を待ちます。周りを見渡すと、OTISや得三でお顔を拝見するオジサン、オバサンが缶ビールや缶酎ハイを片手に談笑しています。イヤー落ち着くなぁ。pumpin'up the blues IMAIKE Session の全体のMCはマド山本さんが担当。開口一番「見てください、この晴天!皆さんの精進のおかげです。成功間違え無し!大いに楽しんでください!」てな感じでライブはスタート。ミュージシャンの前には人だかりが出来、音はすれども姿は見えない状況になりました。

このセッションはメインとなる4組のホストバンドがいて、途中ミュージシャンが入れ替わり2~3曲演奏するようなシステムになっており、先ほどまで僕の横で缶ビールを片手にニコニコとブルースを聴いていたオジサンが名前を呼ばれて、いきなりブルースを弾きだします。心に届くブルースってテクニックでは無く、愛情だと思うのですが、演奏しているミュージシャンもそれを聴いている観客も一緒になって場を共有するとき、そこにはすごく大きな暖かいFORCEが生まれるのでしょう。酔いも手伝ってかもしれませんが、昨日のストリートコーナーパラダイスは暖かく心地よい空間になっていました。

個々のミュージシャンの演奏の話は割愛しますが、得三での坂崎トモヒロさん率いる The Souleeles の演奏は会場一杯のお客さんも大盛り上がりになるくらい素晴らしく、聴いているうちに涙が出てきました。わずか30分弱の演奏時間でしたが、Otisの曲やWilson Pikketの曲、ラストのShake a hand まで一気に聞かせてくれました。The Souleeles は要チェックです。

そういえば5月5日って子供の日だった事を思い出しましたが、今池界隈に関して言えばオヤジの日、オヤジが童心に戻ることの出来る日だったようです。今池商店街の皆様と多くのミュージシャンに感謝しつつ、来年も今池遊覧音楽祭が開かれる事を祈っています。

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The Souleeles at TOKUZO

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丹羽さんのギターの早弾き

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客席に下りてきてShake A Hand を歌う坂崎さん

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今年は最後のSession まで聴く事が出来て満足です

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いつもOtisでお世話になっている横山さん






2017年5月 5日 (金)

再び森本章裕さんのこと ~Live At Hoshigaoka

ナゴヤポップアップアーティストの森本章裕さんはこの大型連休中も積極的に活動を続けているようで、彼のtwitterを見ると名古屋城、地下鉄 栄駅の構内や今池ガスビル前での活躍の様子が報告されています。最初にお会いしたのは2月2日の節分の日、今池ガスビルの温度計は8度。コートの襟を立てて足早に道行く方ばかりで彼のギターの音色に足を止めるお客さんは少なかった記憶があります。

それから3ケ月が経ち、春の訪れとともに熱心なファンの方も増え、時宜に応じたコメントとともに素敵な動画をアップしてくれるnonaさんという強力な助っ人も現れました。森本ファンの一人としては嬉しい限りです。

連休中殆ど家の中に引篭もっている状況が続いていたので、昨日は森本さんの応援も兼ねて星ヶ丘テラスに行ってきました。星ヶ丘テラスは僕のようなオジサンから見るとオシャレ過ぎて違和感を感じる場所です。春の装いを身に着けた若い女性や、ベビーカーに子供を乗せた若い家族連れ、デートの最中と思しきカップル達が薫風の中を闊歩してゆきます。

風に漂うギターの音色で森本さんをすぐに見つける事が出来ました。星ヶ丘テラス西側の花壇に囲まれたウッドデッキで彼はギターを弾いていて、ファンの2人組のお嬢さんやnonaさん、取り巻くようにして若い家族連れが彼の演奏に耳を傾けていました。

今池ガスビル前以外で森本さんの演奏を聴くのは初めてでしたが、3つの違いに気づきました。一つ目は、彼のギターがGibsonのアコースティックギターだったこと。「こちらの方がボディーをタップした時の音がストレートに拾えるんです。」との事。オープンテラスでの演奏用としてGibsonを選んだようです。2つ目は熱心にギターの音色に耳を傾けるヤングオーディエンス達の存在。年齢層は1歳~12歳くらい。曇りの無い瞳のリスナーには耳から入ったギターの調べが素直に心に届いているようでした。得に熱心に演奏を見ていた10歳位の男の子は最後にお母さんにCDを買ってもらい嬉しそうに帰って行きました。森本さんの将来のライバル出現といったところでしょうか。3つ目は日中に行うライブの楽しさ。夜のライブでは演奏者の動きに着目してしまいがちですが、昼間に行うライブだと遠くから遠慮がちに演奏を聴いている人、目をキリキラ輝かせてギターの音色に耳を傾ける子供たち、若くて綺麗なお母さんの笑顔なんかも見ることが出来ました。これは演奏にライブならではの彩りを添えてくれます。

3時間という長丁場ですから予定の曲を一通り演奏すると2周目に突入。聴いている人間は楽しいけれど、演奏している方からすれば結構しんどい事だろうと思います。昨日は結構CDを買っていくお客様も多く、きっと新たなファンが増えただろうと思いました。森本さん、更なるご活躍を祈っています!

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キラキラ瞳を輝かせながら演奏を聴くヤングオーディエンス

050502 Gibsonのギターを弾く森本さん

2017年4月22日 (土)

疾走 ~平光広太郎トリオ At Jazz Inn Lovely

春の強風と雨のせいで桜の花はすっかり散ってしまい、かわりに木々の枝に黄緑色の若葉が芽吹き出しています。薫風が道端に落ちた桜の花びらのを撫ぜるように流れていきます。気持ちのよい季節がやって来ました。

先日のLovelyでの平光広太郎トリオのライブは季節の移ろいを伝える薫風と思いきや、スリル満点の楽しいステージになりました。今回はステージが始まる前にお店に入る事が出来、カウンタのステージがよく観れる場所に座る事が出来たのですが、思ったよりもお客さんの入りもよく、店内には30人近くの方がトリオの演奏が始まるのを待っていました。お客さんの顔ぶれを見ると結構、若い女性が目立ちました。最近の彼らの活躍振りと人気を示す現象なのでしょう。

ステージはI Wish I Knew でスタート。2曲目が 平光さんのアレンジの Alone Together でしたが曲の途中、猛スピードでピアノが疾走するのをベースとドラムがガッチリサポートし、さらに決まるべき所はピタッと決まる、この抜群の安定感に感心しました。次の曲はエリック・サティの Je Te Veux (お前が欲しい) は一転して軽やかな小唄風の仕上がり。レオン・ラッセルの A Song For You はポップなアレンジに仕上がっており、このトリオの懐の深さを感じました。ジョージ・ケーブルの Helen's Song で1stセットは終了。

休憩の合間に、ミュージシャンと思しき若者がパラパラとやって来て、店内はさらに混雑状態になりました。楽しい音楽を聴くと飲みすぎる悪い癖があるのですが、この夜は飲みすぎに注意しながら音楽に集中。

2ndセットはベースの出宮さんのアレンジで Night And Day、平光さんのオリジナル Rainy Day、ドラムの大森さんをフューチャーした Doxy では肘でドラムの音程を調整しながらメロディーを奏でる大森さんのテクニックにお客さんは大喜び。バラードの I'll Close My Eyesをしっとり聞かせて、早いテンポで コール・ポータの I Love You では3人が気持ち良さそうに疾走する様子が見ていて楽しい。アンコールが Stella By Starlight。 このトリオの多面性を見せてくれる選曲だと思いましたが、先月聞いた時よりもまた一段と進化しているこのトリオのライブは要チェック !! 近々、瑞穂文化小劇場のホールでトリオの演奏を録音するそうですが、そのCDが今から楽しみです。

011_3 平光広太郎トリオ012_6

022 ピアノ 平光広太郎017_2

021 ベース 出宮寛之  ドラムス 大森ヒロ018_4



2017年4月15日 (土)

VeeJay と四日市JAZZフェスティバルの事

木曜日に久しぶりに四日市のVeeJay に行きました。以前、仕事で四日市に来ていた頃は時々仕事帰りに顔を出していたのですが、最近は四日市に来る用事が無くなったために、とんとご無沙汰で、たぶん2年半ぶりくらいになると思います。お店は近鉄四日市駅から歩いて5分くらいのビルの半地下1階(道路より1mくらい低い位置)にあり、昔懐かしいJAZZ喫茶の雰囲気漂う店内には、グランドピアノとドラムセット、マスター自慢のオーディオ類、壁には多数のJAZZのレコード、JAZZの名盤のジャケットに混じって何故か昔の歌謡曲のシングル盤なんかも飾ってあります。少し薄暗い店内を良質のJAZZとマッタリした時間が流れていきます。

最近、青山さんや平光くんがここのお店でライブをやっているようなのでマスターに最近の様子を聞いたところ、お店が入っているビルの他のテナントとの関係で音が出せるのが週1回、火曜日だけになってしまったとの事。少し残念な気がしました。マスターによると VeeJayも開店して今年の秋で30周年を迎えるので、今から30周年の記念イベントに向けて、何人かのミュージシャンに声を掛けているとの事。11月7日には青山さんがOTISバンドで歌う事は決まっているそうでした。

ウィスキーのロックを飲みながら最近聴いて面白かったライブの話なんかをしているうちに、四日市JAZZフェスティバルの話題になりました。僕は第1回目から3回目までは聴きに来たけれど、去年・一昨年は聴きに来れなかったのですが、マスターによると去年のフェスティバルは台風と重なって大変だったとの事。9月18日のステージ後半は大荒れの天気だったそうです。今年は台風が来る時期を避けて、10月21~22日で開催する事が決まっているそうです。ちょうどマラソン大会とも日程が被らないので今年のJAZZフェスティバルは聴きに来れそう、次回来るときは、何か30周年祝いを持ってこないといけないなぁ、なんて思いながらお店を後にしました。

Veejay

VeeJayの窓から外を見ると、ドラムセットのシンバルの高さに道路があることが判ります。

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Barカウンタの上にあるマスターのフィギュア。作者は石渡岬さんだとか。

(訂正文)

先日、加納ナミちゃんのツイッターに送ったツイートですが、わずか89文字の中に何と4箇所も綴りミスがありました。誤 Jimmy Guffre →正 Jimmy Giuffre、誤 Burt Starn →正 Bert Stern、誤 Train On The River →正 Train And The River 訂正してお詫び申上げます。 知ったかぶりは恐ろしい!反省!!

2017年4月 9日 (日)

喰う!!

昔、私にワインを教えてくれたワイン・レストランのマスターから聞いたシニア・ソムリエの試験問題の話。1本のワインがあり、試験問題1: これはデパートのワイン売り場で3,000円で販売されているワインですが、あなたはこれを高いと思いますか、安いと思いますか、その理由を書きなさい。 試験問題2:このワインに合うフランスのプロバンス地方の料理を書きなさい(フランス語で)。

昨日、家の近くのFrante(食品スーパー)で私は1パック8個入りのミニトマトを390円で買いました。あなたはこれを高いと思いますか、安いと思いますか。(ヒント ちなみにマクドナルドのビッグマックの値段は370円です)正解は最後に。

この週末に食に関する映画(DVD)を2本見ました。1本目はモーガン・スーパーロックが監督したSuper Size Me。詳しくは書きませんが、監督自身が被験者となり、1ケ月間3食マクドナルドのメニューを食べ続けると人はどうなるのかの人体実験のドキュメント。2本目がロバート・ケナー監督の Food inc。こちらは、我々の食卓が如何に大企業の営利のために汚染されていくのかを取材したもの。今から10年くらい前に撮られたドキュメンタリーですが当時もかなり話題になった非常にショッキングな映画で、これを観た後にスーパーに行くと輸入食材(特に肉類と加工食品)には手が出なくなります。

これは35年以上前の話なのです。福井県の若狭湾に面した常神半島の民宿に泊まると想像を超える位豪華なお刺身を激安で食べられると福井出身の友達から聞いて、気の合う仲間と毎年冬の常神半島お刺身ツアーを行っていました。正直、姿作りで出てくる何種類ものお刺身、イカの姿作り すごく大きくてしかも鮮度抜群。民宿なのでお酒の持ち込みは無料でOKで実にお得に海の幸に舌鼓を打つ事ができたのですが・・・

ある夜、京都の飲み屋でスキューバダイビングをしている人と話しをしていたときに常神半島の魚の話になりました。その人曰く、「若狭湾は水も綺麗でスキューバダイビングには結構面白いところですよ。若狭湾の原発から出てくる温水にプランクトンが集まり、あの辺の魚は大きい魚が多いですね。」この話を最後に私の常神半島のお刺身ツアーは終わりました。

映画を見るまでは、安全な食を家庭に届けるのに植物工場はOKだと思っていました。経済の論理で必要な時に必要な量の食物を届けることが出来、なおかつ一定の条件で育った季節感の無い野菜を1年中提供出来る事は、1営利企業の経営の観点からは正しい事だと思います。でも1消費者の視点、1生活者の視点から見たときに、非常に違和感を感じました。少なくとも私たちが口にするのは、工業製品ではなく、生きた農産物(命の塊)なのです。

スーパーのミニトマトですが、試食販売をしていたのは生産者の方でした。その方は名古屋市内中川区のご自身の温室で工夫しながら糖度の高いミニトマトを栽培されているとの事。そのミニトマトはとても美味しく、私がトマトのパックを手にした時の嬉しそうな彼の表情が印象に残りました。「喰う」という最も私たちの基本的な行為に対して、いつの間に私たちは無関心になってしまったのでしょう。テレビを見ると、テレビのCMでジャンクフードの本数がいかに多いか、テレビのグルメ番組で旨そうに高カロリー・高脂質なものを喰うレポーターの姿が多いか、辟易してしまいます。正直、高齢者の医療費増大を理由に増税をもくろむ政府関係者に考えてほしいのは、ファストフード店と高級料理店に30%の税金を掛けてその収益を医療費の助成に回すとか、グルメ番組の途中に食べた料理の総カロリーとそれが成人病を誘発するリスクを明確にするとかする施策です。

という事で、私としては390円のミニトマトは「安い」と思います。「喰う」という事は季節の廻りと命の重さに感謝し、我々が土地に根ざした生物である事を思い出すことだと思うのです。そしてその食事に一番合う言葉は「amour(慈しむ気持ち)」なのでしょう。

Superside

Foodinc

どちらの映画も観ていて不愉快になりますので、取扱い注意!!

2017年4月 7日 (金)

花の雨

2日前に大岡信さんの訃報に接しました。86歳との事、ご冥福をお祈りします。大岡さんが朝日新聞の1面に書いていた「折々のうた」は途中、お休みの期間も含み1979年1月25日から2007年3月31日までの約28年間に6762回連載されたとの事。素晴らしいお仕事だったと思います。

実はこうして言葉を大切にされる方達が次々に我々の前から居なくなることで、私たちの言葉での伝達能力の退化が加速度的に進む事を非常に危惧しています。映像を伴わないバーバルコミュニケションの伝統が廃れていき、心の伴わない直感的な道路標識のようなメッセージが我々の会話の中で幅をきかすという事態が日常化されるのではないか、と思うと非常に危機感を感じます。人間の体から発せられた言葉は、機械・ロボットにインプットされたアルゴリズムから出てくる演算結果ではなく、人を形作る37兆個の細胞の発するメッセージの集まりなのです。

SNSが当たり前になり、知性を飛び越し直接、感情を刺激する映像の数々に対し、適切な判断と行動が取れるのかどうか、自信がありません。本当に便利な時代になり、分からない事があれば、Google で検索のキーワードを入れ真偽の程はともかくとして、Wkikipedia に記載されている言葉を正しいものと信じるなら誰でも簡単にコメンテーターに変身できる時代になりました。でもSNS上に飛び交う玉石混交の言葉の中で、ポピュリズムではなく、本当に共感できる言葉を捜すことが(正しく判断できる自分自身を維持する事が)難しくなっている気がします。

今年は少し桜の開花が遅く、たぶん明日満開になると思います。桜の花は1年の僅かな期間、私たちの心を豊かにしてくれます。今から40年くらい前のこの時期、私が友人たちと鳥羽に旅行した時の映像が今でも目蓋に浮かびます。桜は既に散り始めていました。小高い山の中腹にある公園から海を眺めると、春霞の中に緑色の島影が淡い海の藍の上に浮かんでいました。散り始めた桜の花びらが舞う道の途中に小学校らしき木造の建物があり、校門の前の小さな黒板にこんな詩が書いてありました。

ひろげたままじゃ持ちにくいから

きみはそれをまるめてしまう

まるめたままじゃつまらないから

きみはそれをのぞいてみる

小さな穴のむこう

笑っているいじめっ子

知らん顔の女の子

光っている先生のはげあたま

まわっている春の太陽

そしてそれらのもっとむこう

きみは見る

星雲のようにこんとんとして

しかもまぶしいもの

教科書には決してのっていず

蛍の光で照らしてみても

窓の雪ですかしてみても

正体をあらわさない

そのくせきみをどこまでも

いざなうもの

卒業証書の望遠鏡でのぞく

君の「未来」

*谷川俊太郎 少年詩集 どきん 「卒業式」

この詩には本当にノックアウトされました。間違いなく私の心に刺さりました。

毎年花は咲き、そして静かに散り、礼儀正しく季節は巡って行きます。

実は明日、お花見ランを計画しています。だから満開の桜に降る雨を気にしながら、今はお願いだから明日は晴れてほしい、と思っているところです。

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